『ナンプラー専用タンブラー』をつくるのが意外と大変だった

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ナンプラー専用タンブラー」つくりました。

 

ダジャレグッズは存在そのものが出オチなのでこれ以上語るべきことはないのだけど、 画像一枚載せて終わりではあまりに報われない。せめてこれができるまでの経緯と苦労話を書くので読んでください。

いや、本当、思ってたより5倍くらい大変だったんだって。

 


 

以前、「干ばつ地の缶バッチ」というダジャレグッズをつくった。

pasttawashi.hatenablog.jp

 

業者に発注してそこそこコストはかかったものの、思い付きがきちんと形になったときの喜びはそれを上回るものであった。

達成感という意味では富士山に登ったときよりも缶バッチが完成したときの方が上だ。富士山には毎年何万人も登っているが、干ばつ地の缶バッチをつくったのは自分ひとりなのだ。

 

 

他にも何か作れないか検討していたところ、Twitterでリプライをもらった。いりじゃこさんという人で、オムスターの絵を描いたりねむいときに「ゴールデンネムイ」 とつぶやいている人だ。

 

いりじゃこさんはお互いにフォローしていたものの、リプライをもらったのはこれが初めて。例えるなら、同じクラスだけど話したことはないちょっと気になっていたあの子くらいの関係性だ。その人が「ナンプラーのタンブラー」と言ったので、つくらないわけにはいかない。

 

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オリジナルタンブラーについて調べてみたところ、中に入っている台紙を入れ替えれば簡単につくることができそうだ。

 

 

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さらに調べると、スターバックスがタンブラー用の台紙を公開しているのを見つけた。てきとうなタンブラーを購入して、台紙をスキャンして使おうと思っていたのでこれはありがたい。ひとつ手間がはぶけたことになる。

スタバのオリジナルタンブラーには、ラクロス部の女子大生が寄せ書きを入れるためだけに存在しているようなイメージがあるが、ナンプラーを注いでも問題はないはずだ。

 

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ダウンロードした台紙のうえに、ナンプラー風のデザインを施していく。

ダジャレグッズ製作のおかけで、少しずつillustratorの使い方に慣れてきた。パシリのおかげで足が速くなったアイシールド21の主人公みたい。

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光沢紙に印刷したものをハサミで切る。これで台紙は完成だ。図形を扇状にゆがませる方法を調べたり、そこそこ苦労はしたものの、ここまでは想定内だった。

 

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午後9時過ぎ。台紙ができたのでタンブラーを買いに行く。

20分ほど歩いてスタバに行き、タンブラーがないか尋ねると、バックヤードから社員らしき男性が出てきて、しばらく棚を探したあとに、取り扱ってはいるがちょうど在庫がないという。

「近隣の店舗に在庫があるか確認しましょうか」とまで提案してくださった。しかし態度の悪い店員さんならともかく、親切にしてくれる人に面倒なことを頼むのは悪いので断った。

 

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タンブラーを買ったらその場で台紙を交換してオシャレな写真を撮ろうと思っていたので、台紙を持ってきていた。

スタバのタンブラーがほしいだなんて、あの店員さんにラクロス部の女子大生だと誤解されただろうな、と他の店舗を調べてみると、5駅先に23時まで営業しているところがある。

このまま飲みたくもないコーヒーだけ飲んで帰るのもつまらない。

 

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ということで、電車で移動して別の店舗でタンブラーを購入。

すでにテンションはかなり低くなっているので、店内の写真を撮るのも忘れている。

しかも欲しかった350mlのタンブラーは品切れだったので、ワンサイズ大きい475mlを買ってきた。これがどういうことかというと、台紙のサイズが合わないので作り直しになるということである。

しかもこのタンブラー、ネットで見た他のものが600~1200円くらいだったので、当然それくらいだと思っていたのだが、いざレジに持っていくと1700円もした。

本当に勘弁してほしい。

 

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あらかじめつくった台紙よりワンサイズ大きいタンブラー。

スタバでオシャレな写真を撮るつもりだったのに、サイズが合わないのでそれもできなかった。

つまりネタとして成立させるためには、あらためてナンプラー専用タンブラーを持ってスタバに行かなければならない。面倒くさい。

 

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同じ駅に成城石井があったのでナンプラーも購入。生まれて初めてナンプラーを買った。こうして『初めて』が減っていくごとに僕は大人になる。

ちなみに初めて嗅いだナンプラーの香りは、疲れた日の靴下みたいな感じでした。

 

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記念に写真を撮ったが、この写真にどういう意味があるのか自分でもよくわからない。左から台紙、タンブラー、ナンプラーである。

 

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ものすごく面倒だったが、475ml用の台紙もつくった。350ml用のものを無理にあてはめたので若干はみでてしまったが切ってしまえば問題ない。この時点でこの作業にそこまで情熱を注ぐ意味がわからなくなっている。5000円ほしい。

 

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こうしてナンプラー専用タンブラーは完成した。

作業しているときは本当に面倒で本当にたいへんだったんだけど、こうして文章でまとめるとそんなにたいへんそうに見えないし、そもそもが自分の好きなことして苦労しているだけなので、同情しろとはいいません。5000円ください。

 

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画面上でみたときはそれなりに見えたのだけど、印刷すると発色が良くないのと、タンブラーに巻き付けることで見た目が変わるので、ちょっと微調整の必要がある。

 

写真印刷用の光沢紙(高い! 20枚1200円!)を買ったので、家に帰ったら作り直して写真撮り直します。


(追記:2016年8月26日)

 

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写真用光沢紙を買ってきた。今までのものもセミ光沢紙を使っていたのだけど、それでも紙っぽさ、安っぽさは出てしまっていた。

売り場にあるもので、一番良さそうなやつを選んだ。パッケージには「究極」「深み」「プロ」などの文字が躍る。

 

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表面がテカテカしていて、かなり厚い。紙というより薄めのプラ板のような質感だ。最高品質を謳うだけのことはある。「ただの紙じゃねえぜ!」という気概が伝わってくる。

 

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厚すぎて給紙がうまくいかず、印刷の準備だけで20分くらいかかった。ようやく印刷が始まったと思っても、印刷そのものにもものすごく時間がかかっていたので一度風呂に入ったが、あがったあともプリンタは動いていた。

 

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写真ではわかりにくいかもしれないが、これまでのものと比べてぐっと良くなった。紙の安っぽさがなくなり、一見して手作りとは思えない。

巻き付けたときのゆがみも考慮して、デザインも少しだけ修正している。

 

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これで何度目になるかわからないが、うえの写真がナンプラー専用タンブラーの完成図だ。

これを読んでいる方々ももうこれがダジャレだったことを忘れているころだと思う。

 

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ぐっとクオリティがあがって、人に見せても恥ずかしくない出来になった。

ということで、今度はこれを持って実際にスタバに行ってみたいと思う。

 

 

 

職場からの帰り道に23時までやっているスタバがあるので、今日の帰りに寄ってきます。

ではまた✌  つづく 


(追記:2016年8月26日23:30)

 

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タンブラーを持ってスタバに来ました。

 

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実はスタバのタンブラーを買ったときにこのようなチケットを一枚もらっていたのだ。これとタンブラーを持っていけば、好きなドリンクが1杯無料になる。タンブラーの値段が1700円で高いと書いたが、スタバのドリンクは高いものだと500円くらいするので、その分を差し引けばそれほど高くもない。

 

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レジに持って行き、カウンターに置くときは少し身構えたが、店員さんが気付いた様子もない。それよりもチケットに慣れていなかったようで、レジ操作に戸惑っていてそれどころではなかったみたいだ。

 

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フタを持ってカウンターで待つ。こんなシステムになってるのか、と感心しながら奥でカキ氷をつくる店員さんを眺める。

店内は満席で忙しそうだ。タンブラーの柄なんて見ている余裕はないように見えた。

 

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無事にキャラメルフラペチーノが出てきた。気付かれたら気付かれたで恥ずかしいが、まったく見られもしないのは少しさみしい。

仕事終わりに遠回りしてまで何をやっているんだという思いが強くなる。

作り終わって一日以上経っているのでテンションはとっくにフラットだ。こういうのは勢いが大事だというのに、本当に何をしているんだろう。

 

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窓際の席でオシャレにフラペをすするつもりだったのだけど、あいにく店内は満席。しかたなく店外で看板と一緒に記念撮影をした。

ちなみにクリームのうえにかかっているのはナンプラーではなくキャラメルソースである。

 

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座れなかったのでキャラメルフラペチーノを飲みながら帰路についた。すきっ腹にカキ氷はきつい。

 

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すれ違った人にはナンプラーをすすっていると思われたかな。どうだろう。