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町田リス園はリスが支配する世紀末都市だった

新宿駅から小田急線でおよそ30分、町田駅からバスに乗り20分。

「薬師池」バス停で降りればそれはすぐ目の前にある。

『町田リス園』

わずか400円の入場料でリスと触れ合える素敵な施設なのだが、その門を超えた先には想像を超える光景が広がっていた。

リス園はリスが支配する世紀末都市だったのだ。


 記事中にモヒカンはでてきません

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リスはともだち、そう言い聞かせていこう。

「世紀末都市」などと物騒なタイトルをつけてしまったが、町田リス園はべつに隠れた珍妙なスポットというわけではない。休日には行列ができるほどの人気の施設で、私が行った月曜日にも、同じ便のバスにリス園前で降りた人が3組ほど乗っていた。

 

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リスの鼻になれる顔ハメパネルが出迎えてくれる。

 

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注意書きイラストの表情が何ともいえない。

入園してすぐの場所にはリス以外の小動物コーナーがあった。土日祝はリス同様ふれあえるらしいが、私が行ったのは月曜日だったので、うざぎやモルモットを柵ごしに眺める。プレーリードッグが特にかわいかったことをご報告致します(写真はありません)。

 

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シマリスは貴重らしく、触ることはできませんでした。

 

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リスと自分の共通点をみつけたぞ。

 

 

ようこそ終末の世界へ

リスが逃げ出さないように二重扉を抜けた先に、ふれあい広場がある。こここそが町田リス園のメイン。リスの世紀末都市だ。

 

f:id:nottawashi:20160209012731j:plain言われなければこれがリス園の写真とは思うまい。

ふれあい広場の中には、とにかく大量の、数えきれないほどのリスがいた。

同行者は出発前に「リス踏んだらどうしよう」などと言っていたがとんでもない、ここで踏まれるのは人間の方だ。館内にいる人間は二十人程度。ひとりで十匹を相手に戦えたとしても、層の厚さが違う。おそらく大量のリスに飲みこまれて負けてしまうだろう。

 

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画像の中にリスは何匹写っているでしょう? 答えはわかりません。

ときおり「ギィギィッギイィ」と奇妙な音が聞こえてくるが、注意して聞けばそれがリスから発せられていることが分かる。

それだけではなく、リスのいる広場に近づくと「パチパチパチパチパチパチ」と、また別の音がする。この音の正体がしばらく謎だったのだが、よく見るとエサを食べているリスから発せられていた。つまりこれはリスの咀嚼音なのだ。もし人間なら松屋のカウンターで隣に座りたくないタイプだぞ君たち。

 

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平日で入場者が少ないので、リスもお腹を空かせていたようだ。

入り口にてひと袋100円のエサを購入した。これがとにかく効果的で、エサの入っている紙袋の音を聞きつけると、大量のリスが寄ってくる。

エサ袋はポケットに入れていたのだが、最終的にはポケットにもぐりこんできたリスに袋ごと持っていかれてしまったほどである。

あまりに貪欲。ここにはモヒカンはいないが種籾は奪われる。

 

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エサの気配を察知するとわらわらと寄ってきた。

エサやり用のミトンを手にはめて、その上にエサを乗せると身体をよじ登ってリスがエサを食べにくる。

 

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ナウシカのようにスマートにはいかない。

ふれあい広場内では、リスに体をよじ登られた女性の「キャーッ!」という悲鳴が常にどこかから聞こえてきた。

セカオワハウスより、よっぽど世界の終わり感がある。

ここではリスが一番偉いのだ。人間ただエサを奪われるのみの存在に堕ち、万物の霊長の威厳はそこにない。

 

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ターミネーターみたいになっているが、よく見ると背にリスが乗っている。

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突然背中が重くなったと思うとリスがいる。

たくましいリスにしてみれば、人間なんてちょっと退屈なアスレチック(食事付)みたいなものだ。足から登ってきたり、柵の上から飛び掛かってきたりと、体中をリスが駆けずり回る。

冬なので分厚いコートを着ていたが、これが夏だと体中傷だらけになっていたはずだ。入り口に貸し出し用の上着が並んでいた理由がここにきて分かった。 

 

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同行者はリスにひっかかれて出血した。

 

 

ヒトはただリスに奪われるのみ

 

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ミトンの端に噛みつくリス。

リスにエサをあげているとき、事件は起きた。同行者の手からエサやり用のミトンが奪われたのである。

ミトンを齧ってぐいぐいひっぱり、あっという間に持ち去られてしまった。追いかけるがとてもじゃないが追いつけない。

 

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取られたっ!

 

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完全に持って行かれてしまった。

 

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穴の奥にミトンが見える。

 

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手を伸ばしたらどうにか取り戻せました。

 

 

本当はえっちな町田リス園

襲われるようにしてリスとたわむれるのに少し疲れ、園内のベンチで休憩していると、目の前の切り株にリスが座った。カリカリとエサをほおばる姿を眺めていると、そのリスの上にもう一匹のリスが覆いかぶさった。

 

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あっ

思わずしげしげと見つめてしまったが、今思えば園内のあちこちにそれらしきものがあった。

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はっ

 

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わっ

 

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むっ

 

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おっ

 

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ほっ

 

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あ~

ちょうど近くにいたカップルの男性が気付いたらしく「あれ交尾してるよね」と一言。「いや、添い寝でしょ」と必死に可愛く解釈しようとする女性に「でも腰振ってるよ」と追い打ちをかけていた。

金(入場料)と暴力(出血)と性(交尾)が支配するのが町田リス園だ。これを世紀末と呼ばずしてなんと呼ぼう。

 

 

嵐にしやがれ

世紀末都市の犠牲(犠牲?)になったのはカップルだけでない。驚くべきことにあの有名人もいる。

 

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おわかりいただけただろうか。

 

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翼の生えた男性が写り込んでいる。

リスの広場中央に異様なトーテムポールが目につく。リスに夢中で地面ばかり見ていたので気付かなかったのが、一度売店を見て、再びふれあいゾーンに入った途端、広場中央に変わった柱があるのに気付いた。

 近づいて見ると人の顔が彫られている。

 

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木彫り体験をしたらしい。

この男性の正体は入り口脇の展示で明らかになった。人気アイドルグループ『嵐』の相葉くんこと、相葉雅紀さんだ。この木彫りの像は『天才志村どうぶつ園』の収録で町田リス園を訪れた記念に製作されたものらしい。

説明書きは日に焼けて薄れており、あぶる前のあぶり出しくらい読みにくいので、残念ながら詳しい情報は分からなかった。

 

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日焼けしたせいで、監視カメラの万引き犯の画像みたいになっていた。

 


 町田リス園、とっても楽しかったです。

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リスにお手洗いを急かされる貴重な経験。「いそげっ」

 

つい世紀末都市だなんて書いてしまったが、ものすごく楽しかった。とにかくこれでもかというほどリスにふれあえるので満足できる。これで400円は本当にお得だ。

カップルと家族連れが多く、リスのアグレッシブさにあちこちで悲鳴があがっていたが、表情を見ればほとんどの人が笑顔だった。

町田リス園、おすすめです。