誰でも簡単に人気者になる方法
江ノ島茂道編集長が運営していた「あんぱん」というサイトに書いた記事です。
(サイトはサーバー代を払うのを諦めたため閉鎖しました)
自由ポータルにも投稿したやつです。
人気者になりたい。これは人類共通の願いだ。
自分は人気者にはなれないと悟ったは中学生のころだろうか。いや、もう少し早くて小学生のころだった気がする。
すっかり諦めてしまったあの願い。もしかしたら、今なら叶うんじゃないだろうか。
通知アイコンがたくさんあるように見える保護シート
通知アイコンとはコレのことです。
人気者とは具体的になんだろう。
学校に通っていればなんとなくあいつが人気者という共通認識が芽生えるものだが、大人になった今、周囲に人気者といえるほど目立った人間はいない。
頭が良かったり異性にモテたり面白いことが言えたりとプラスの要素があっても、イコール人気者という印象にはならない。
自分も友人たちもいつの間にかもう二十代、足が速いだけで人気者になれる年齢ではないのだ。
では現代における人気者とはなんだろう。
ずばり人気者とは『iPhoneの通知の量が多い人』である。
すべて100円ショップ買えました。人気者は安い。
Twitterのフォロワーが多くても、実際に会って話せる友達は少ないかもしれないし、逆にいくらLINEでくだらないやりとりを楽しんでいても、それだけでは人気者と呼ばれるには足りない。
人気者のケータイには「ちょっと遊ばない?」「この前言ってたアレ手に入ったからさ」などと常に連絡がきている。つまり、TwitterにもfacebookにもLINEにもメールにも着信履歴にも通知がきている人こそ、真の人気者なのである。
なので、通知がたくさんきているように見える画面保護シートを作って貼れば、それはもう人気者と同じではないでしょうか。
ということで、つくっていきましょう。
用意するのは通知アイコンに見えるように印刷した紙と、画面保護シート。
実際に人気者になるのは難しいので諦めます。無理。
ちまちまとした作業。人気者は器用。
赤い丸の中に白抜きで数字を入れて通知アイコンっぽいものをつくる。ゴシックや明朝だと違和感があるので、なるべく近いフォントを探して配置した。
それを印刷して丸い形に切り抜く。かなり小さい破片になるので鼻息で飛んでしまいそうになるし、実際に切り終わって「ふー」と息を吐いたら飛んでいった。
画面保護シートのうえには一枚保護シートを保護するシートが貼ってある。SECOMの本社を守る警備員のようなものである。
その保護シートの保護シートにマジックで印をつけて、通知アイコンがでてくる場所をわかりやすくしておく。
この印の場所にアイコンを模した紙を貼りつけるのだ。
ピンセットがなかったので、近所のコンビニで買ってきた毛抜きで代用。人気者は毛深い。
印のうえにピンセットを使ってさきほど切り取ったアイコンを配置する。鼻息は抑えめにしないと大変なことになる。(実際に一度たいへんなことになった)
ちまちました作業がきらいな私としてはめまいがするくらい面倒くさかった。iPhoneのホーム画面のアイコンがこんなに多く感じたことはない。24個もあったのだ。ひとつ一時間かけたら一日かかる作業だ。
何度か貼り直したが、何度やってもうまくいかないので、多少のズレは気にしないことにした。
これが人気者のiPhoneだ!
保護シートをiPhoneの画面に貼り、マジックで印をつけてある上部のシートを剥がせば完成だ。
貼ってみると実際に通知がきているアプリの通知アイコンがちょうど隠れるくらいの大きさでいい感じ。
人気者、外へ行く
東京で一番の人気者、都知事がいる場所
人気者だと歩いているだけで視線を感じる。
雨が降っていたので、都会の中心とはいえあまり人通りはない。
これが快晴だったらきっと大変なことになっていただろう。今の自分は通知アイコンがいっぱいの人気物なのだ。握手を求める子どもたちに囲まれるような事態にならなくてよかった。
ただ公園で休憩しているように見えても、
画面は通知でいっぱい。
道に迷って地図を確認してるときも
画面は通知でいっぱい。
オシャレなオープンカフェでくつろいでいても、
画面は通知でいっぱい。
塗れている椅子に座ったので、おしりがびしょびしょになった。人気者はつらいね。
有名なオブジェを撮影しているように見えても、
画面は通知でいっぱい。
ホーム画面以外では邪魔でしかたない。
おしまい
あのLOVEのオブジェ、外国の方に人気なのか、次々に観光客らしき人がやってきてかわるがわる記念撮影をしていたので写真を撮るため順番待ちをしました。ワイワイ楽しそうにはしゃいでいる外国人に混じって、ひとり三脚を抱えて立っているのはちょっと寂しかったです。小雨降ってたし。
「人気者なので混ぜてください」とでもお願いしてみればよかっただろうか。僕はどうすればよかったんですか。
ハトにも大人気。