大田区萩中公園の豪華な市民プールとガラクタ広場

暑いのでプールに行った。

レジャー施設にいくと数千円かかるプールだが、市民プールなら数百円、交通費が往復で五百円かかったとしても、千円以下で済んでしまう。

最近の市民プールはかなり豪華なものが多く、ウォータースライダーが設置されているところも珍しくない。

おそらく都内で一二を争うほど充実している大田区萩中公園プールに行ってきた。

つまりこれは、日記である。

 

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写真だけでこれが市民プールとは思うまい。

 


 

 ○羽田空港に行く途中でしか見ない駅

 

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 目的の萩中公園は、京急大鳥居駅から徒歩10分ほどのところにある。

品川から京浜急行に乗り、京急蒲田で各駅停車に乗り換える、およそ20分ほどで大鳥居駅に着く。まったく縁がなかった駅なので、羽田空港に行く途中で通り過ぎる場所という印象しかなかった。

このあたりは他にも、天空橋や梅屋敷なんて変わった名前の駅が多い。

 

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駅構内に鳥居のレリーフ?があった。

 

 ○いろいろあるぞ萩中公園

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HAGINAKA PARK

 

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この公園では交通ルールが学べるらしく、自動車教習所のような道路と、信号機の模型?が設置されていた。残念ながら電源は入っていなかったが、ケーブルは繋がっていたので、本物のように光るのだろう。

なぜか道路の中のスペースは、牧場のようになっており、牛、馬、豚と牛舎などが設置されていた。

つまり「この余ったスペース、牧場にしましょうよ」と言い出した担当者と、そいつを止めなかった上司が、大田区役所の公園課には存在しているということである。どうしてそういう発想になったのか、大田区民の人は問い合わせてみてほしい。

 

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牧場コーナーにはユニコーンもいた。

 

○意外と過酷な遊具たち

 

荻中公園で一番目立つ遊具がこれだ。

 

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鉄の吊り具のうんていである。

これがかなりの難易度を誇る。ちょっとしたSASUKEのようなものだ。山田克己はここの近所に引っ越せば自宅に練習コースを作らなくて済んだのに惜しい。

 

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ゴールにはご褒美のプリンが待ち受けている。

 

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写真では伝わりにくいが、大人でも足がつかない高さだ。

吊り輪は鉄でできており、しっかり力を入れないと汗で滑るうえに、ひとつひとつの間隔が広い。軽く勢いをつけて揺らさないと次の輪まで届かないのだ。イメージとしてはスーパーファミコンドンキーコング。あれくらい軽快にリズムよくいかないと、次の輪まで手が届かなくて立往生してしまう。

 

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勢いを付けないと届かない。

 

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三回挑戦して三回目でどうにかクリア。手が痛くて泣きそうになった。

吊り輪に手の肉が挟まって、ものすごく痛い。僕らのヒーロードンキーコングも、この痛みに耐えてバナナを追っていたのだと考えると、コントローラーを握る手にも力がこもる。

ドンキーコング64の対戦がやりたいので、持っている人は連絡をください。

 

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手が真っ赤になった。血豆にはなっていないが、内出血している。

 

 

○のびのび運動

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はい。

 

 

○その他

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屋根付きの自販機。集めたいのだけど、また二枚しか撮れていない。

 

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公園全体図。いろいろあるね~

 

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画像大喜利の回答として「ノイローゼ」というのを思いついたけど、怒られそうなので言わない。



 ○プール

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綺麗で広々。

そしていよいよメインのプールである。上に載せた写真、なぜ人が写っていないかというと、訪れた日は屋外プールの休業日だったからだ。つまり私はこのプールに入れていない。

屋内のプールには入ったのだが、当然写真は撮れない。各自想像にて補ってほしい。

この日は平日の昼間に行ったので空いていたが、おそらく夏休みになると、隣にある小学校や中学校の生徒でごった返すことが予想される。

北海道の田舎育ちで、中学、高校と学校にプールがなかった自分としては、とても羨ましい。きっと本来青少年が健全に成長するための何らかの成分が、学校のプールには含まれていたはずなのだ。 

公式サイト:萩中公園プール

 

 

○ガラクタ広場のはたらくくるま

意外と充実していたのが、ガラクタ広場と銘うった、鉄道車両の展示広場だ。

鉄道会社が提供した古い車両などが展示されており、中に入ることもできる。

 

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車内の設備がほぼ残ったままで、中に入って遊べるのは嬉しい。

 

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鉄道だけでなく、消防車も展示されており、運転席に乗ることもできる。

 

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地面に埋まったボートもある。なぜ?

 

 


 

はい。

たのしかったです。

 

 

大田区ホームページ:萩中公園

 

カレー屋で怒って帰った

カレーを食べた。

 

たまたま外でカレーを食べたくなったときに、近くにいい感じのカレー屋さんがあった。私がカレーを選ぶときの基準は、濃いかどうかで、濃ければ濃いほどおいしいと感じる。自分でつくるときも、正しい分量よりもかなり水を少なめに、どろっとしたカレーばかりつくっている。

カレーの濃さといえば、私の地元には『インデアンカレー』という、ラーメンで言えば天下一品のような濃さのカレー屋があった。あまり通った記憶はないのだけど、どうもそこのカレーが私の味覚に影響を及ぼしているらしい。

カレーは大好きなのだけど、そんな好みなのであまり外食では満足できない。ココイチのルーは薄すぎるし、松屋もいまひとつ、ゴーゴーカレーは普通。神保町なんかにある名店などは1000円以上して高すぎる。インド人やネパール人のお店も大好きなんだけど、あれはカレーとはまた別ジャンルのカレーだろう。米が食べたいときには選べない。

 

かなり面倒な好みだと自覚しているのだけど、今日行ったカレー屋さんは大盛を謳っていて、かなりこってり系。値段も890円と、ちょっとだけ高いが、角煮のような肉がごろごろ入っていておいしかったので、割高感はない。いいお店だった。

 

さて、ここからようやく本題になる。

私がカレー屋に入ったのはまだ夕方五時ごろで、お客さんも先に入っていた二人組だけだった。食券を買って店員さんに渡すと「奥から詰めてお座りください」と案内された。カウンターだけの、奥に細長い小さなお店だ。

ガラガラなのに、店内の奥で固まって知らない人と一緒にカレーを食べるのは、ちょっと違和感があったが、これから混み始めたときに、詰めていないと空いている座席が飛び飛びになってしまうのでしかたない。

私がカレーを半分くらい食べたころ、もうひとりお客さんが入ってきた。

 

ものすごく太っている。

 

別にバカにしているわけではない。なのにわざわざ書いたのは、このお客さんの体型がこのあとの話に関係してくるからだ。それに、大盛のカレー屋さんにはよく似合うので、良いと思う’。違う、そういうことじゃない。

スーツを着たサラリーマン風のそのお客さんは、イスに荷物をどっかり置くと、入り口の引き戸と格闘しはじめた。ガタガタと音を立てているので、店内にいた全員のその人を見た。しばらくしてから、店員さんが少しおかしそうに注意する。

「それ、逆です」

閉めようとしていたドアは本来動かしてはいけない部分で、何かストッパーのようなものが噛ませてあったらしい。帰るときに確認したら、空気の流れをつくるためか、きっちり最後まで閉まりきらないように、間にダンボールを挟んでいたし、一度動かしてしまうと元に戻すのは少しややこしい。

逆だと言われても、無言とガタガタとドアを閉めようとしているお客さんに、「おいおい」という空気が店内に充満する。

「開けたドアを閉めればいいのに、なんで間違っちゃうんだよ!」と脳内で突っ込んだ。しかしまあ、そういうこともあるだろう。自分も同じようなことをラーメン屋さんでやったことはある。

 

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画像はイメージです。

 

ふたりいる店員さんのうち、「逆です」と言った店員さんが「なんでよ」と言っているのが聞こえてしまった。かなり小さい声だったので、正面にいた自分以外には聞こえていなかったと思う。少なくとも入り口近くにいたそのお客さんには聞こえていないはずだ。

しかし、発言のあとに少しだけ笑ったり、店内の空気が弛緩したことは、伝わっただろうと思う。

ドアを閉めるのを諦めて、食券を買ったお客さんはそのまま入り口近くの席に座ろうとした。正直いって体型的にも奥に詰めて座るのは厳しいかもしれないので、その判断は妥当だったはずだ。しかし、店員さんいつも通りの応対をした「奥に詰めてお座りください」

 

帰ってしまった。

 

何が起きたかよくわからなかった。

「帰った?」「あの人、食券買ってたよね?」「どういうこと?」

隣に座っている同行者に確認するが、判然としない。店員さんも顔を見合わせている。このときようやく、彼が怒っていたのだとわかった。

おそらく彼は、ドアを閉められないことを笑われたのを、<デブだから笑われた>のだと思ったのだ。

そして次にこう思ったに違いない。<デブであることは笑うのに、デブであるがゆえの特別扱いはしないのか>と。

 

カレー屋で居合わせた彼は、結局一言も言葉を発さなかった。